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板金・製缶・架台はどれを選ぶべき?メビーマーケットプレイスで見積もりを依頼する前に知っておきたいこと

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板金・製缶・架台は加工会社によって定義が異なる場合があり、機械部品の設計者や調達担当者の方から、「メビーマーケットプレイスで見積もりを取りたいが、板金・製缶・架台のどのカテゴリを選ぶべきか分からない」という声をいただくことがあります。

実際、カテゴリ選択を誤ると「見積不可」となったり、再依頼で時間をロスしてしまうケースも少なくありません。

本記事では、機械部品の設計者・調達者に向けて、「どの条件なら、どのサービスを選べばいいか」を軸に、板金・製缶・架台の違いと、メビーマーケットプレイスにおける明確な判断基準を整理します。適切なカテゴリを選択し、時間ロスを防ぎましょう。

板金・製缶・架台の違い

板金・製缶・架台は、いずれも鋼材を切断・曲げ・溶接して形を作る加工ですが、「板厚」「使用する材料の形状(板か、パイプ・型鋼か)」「溶接後の機械加工の有無」によって明確に区別されます。

メビーマーケットプレイスにおける板金・製缶・架台の定義

加工サービスの選択は、見積精度・対応可否・納期に直結します。まずはメビーマーケットプレイスでの基本的な定義を押さえておきましょう。

  • 板金/板金溶接加工サービス
    薄い金属板を切断・曲げ・溶接して立体的な形状に成形する加工です。メビーマーケットプレイスでは、「板厚が7mm未満」かつ「溶接後に機械加工(切削など)を施さない」製品を板金として扱います。
  • 製缶加工サービス
    厚板を切断・曲げ・溶接して、タンクや筐体・ダクトなどの大型構造物を製作する加工です。メビーマーケットプレイスでは、「板厚が7mm以上」のもの、または「溶接後に機械加工を行うもの」を製缶として扱います。
  • 架台製作サービス
    製缶加工の一種ですが、機械や装置を支えるための支持構造物(フレーム・ベースなど)に特化した加工です。主にH鋼・角パイプ・チャンネル鋼などの形鋼を組み合わせて製作されます。

■ メビーマーケットプレイスにおける定義・比較表

加工種 特徴(メビマでの定義) 使用する加工種 他の加工種との違い(境界線)

板金 / 板金溶接加工サービス

板厚7mm未満の製品。

 

溶接後に機械加工を施さない。

 

マシニングセンタおよび旋盤などの機械設備で追加工は施さない。

 

機械加工精度が求められる製品には対応はできない。

切断:レーザー切断・シャーリング・タレットパンチプレス

 

曲げ:プレスブレーキによる直線曲げ・R曲げ・ヘミング曲げ、パイプ曲げ

 

溶接:アーク溶接・レーザー溶接・樹脂溶着

 

試作プレス加工

 

エッチング加工

 

樹脂加工:切断・曲げ・溶着対応

 

穴加工:キリ穴(貫通)・タップ・ザグリ

 

絞り加工:バーリング・ヘラ絞り・深絞り

※簡易型を用いての加工となる

 

刻印:レーザー切断・レーザー刻印・手打ち

 

部品圧入:ナット・ファスナー・スペーサー

溶接後に機械加工をする場合は「製缶/架台」

 

板厚7mm以上の場合は「製缶/架台」

 

板厚7 mm以下で溶接なしで機械加工を含む場合は「切削/旋盤」

製缶加工サービス

板厚7mm以上、または溶接後の機械加工を含む製品。

 

強度・耐圧性・耐久性重視

 

切断、(曲げ)、溶接加工を含む

 

溶接精度は中程度(±1mm程度)、機械加工精度は高精度品も可能(±0.02程度)

切断:ガス・プラズマ・レーザー

 

曲げ:ロールベンダー・油圧プレス

 

溶接:アーク・半自動・TIG

 

仕上げ:グラインダー・塗装・ショットブラスト

 

機械加工:マシニングセンタ・横中ぐり盤・5面加工機・平面研削機

板厚7mm以上で溶接なし+機械加工のみなら「切削」

架台製作サービス

製缶加工の中でも、機械を支える骨格構造(フレーム)に特化した製品。

 

剛性・耐荷重性重視

 

精度は中~低(±1~2mm程度)

切断:バンドソー・ガス、プラズマ

 

穴あけ:ボール盤・磁気ボール盤

 

溶接:アーク・半自動・TIG(精密部)

 

組立:治具を用いた位置決め・仮付け・本溶接

 

機械加工:マシニングセンタ・横中ぐり盤・5面加工機・平面研削機

タンクやダクトなどの容器形状は「製缶」

 

H鋼を用いる場合は板金ではなく「架台/製缶」

見積依頼時のチェックポイント

図面を見て「どのカテゴリに出すべきか?」と迷った際は、以下のチェックポイントを基準に判断してください。

板金/板金溶接加工で依頼したいケース

以下の条件をすべて満たす場合は、「板金/板金溶接加工」を選択してください。

  • 板厚のチェック: 使用している板材の厚みは「すべて7mm未満」である。
  • 後工程のチェック: 溶接を行った後に、マシニングやフライス盤などによる「機械加工(切削や精度の高い穴あけ・面出しなど)」の指示がない。

 

以下の加工は見積要件では選択できませんが、板金カテゴリ内の区分として扱われます。

  • 絞り形状(バーリングを含む)を有する薄板製品は専用金型が必要となるため、加工区分としては「プレス加工」に分類されます。
  • 板厚0.1mm未満の薄板製品は、上記の板金加工設備での製作に対応していないため、加工区分としては「エッチング加工」に分類されます。

 

以下の条件は「板金/板金溶接加工」における特例事項とします。

  • 高精度(公差指示±0.05程度)を必要とする薄板製品については、該当加工機種での対応が困難なため、切削加工に分類されます。
  • 熱処理指示を伴う薄板製品は板金区分での対応が難しいため、切削加工へ分類されます。
    ※熱処理とは、焼入れ、焼戻し、焼なまし、レーザー焼入れ、高周波焼入れ、浸炭焼入れを含みます。
  • 型鋼においてH鋼を使用する場合は、製缶もしくは架台へ分類されます。

板金/板金溶接加工サービスはこちら

製缶加工で依頼したいケース

以下の条件に1つでも当てはまり、かつフレーム形状(骨組み)ではない場合は、「製缶加工」を選択してください。

  • 板厚のチェック: 一部でも「板厚7mm以上」の材料を使用している。
  • 後工程のチェック: 溶接で組み上げたあとに、精度の必要な面出しや穴あけなどの「機械加工(切削加工)」の指示がある。
  • 熱処理のチェック: 溶接後に焼鈍(ひずみ取り)などの熱処理指示がある。

製缶加工サービスはこちら

架台製作で依頼したいケース

以下の条件に当てはまる場合は、「架台製作」を選択してください。

  • 形状のチェック: 装置や設備を載せるための「骨格構造(フレーム・ベース)」である。
  • 材料形状のチェック: H鋼、角パイプ、アングル鋼、チャンネル鋼などの形鋼をメインで組み合わせて構成されている。
  • 追加加工のチェック: 溶接組み立て後、装置を載せるための基準面や取り付け穴に対して、高精度な機械加工仕上げが指示されている場合も対応可能です。

架台製作サービスはこちら

板金/板金溶接・製缶・架台の製作事例

カテゴリ選択のイメージをさらに具体的に掴んでいただくため、それぞれの実際の製作事例をご紹介します。

板金/板金溶接加工の事例

部品名 医療機器関係部品
材質 SUS430
サイズ 板厚1t * X310 * Y50 * Z20 mm
数量 10個
単価 2,410円/個
出荷日 10日目

製缶加工の事例

部品名 設備取付用の部品
材質 SUS304
サイズ 板厚16t * X300 * Y150 * Z200 mm
数量 1個
単価 35,000円/個
出荷日 5日目

架台製作の事例

部品名 産業装置業界向け架台
材質 SS400
サイズ 板厚3.2t * X2,000 * Y800 * Z2,000 mm
数量 1個
単価 230,000円/個
出荷日 15日目

まとめ

本記事では、メビーマーケットプレイスにおける板金・製缶・架台の違いと、見積もり依頼時の判断基準を解説しました。

  • 板金/板金溶接: 板厚7mm未満 + 溶接後の機械加工なし + 板材のみ
  • 製缶: 板厚7mm以上 または 溶接後の機械加工あり または パイプ使用
  • 架台: 製缶の中でもフレーム・ベースなどの骨格構造(形鋼メイン)

図面の「板厚」「材料の形状(パイプの有無)」「溶接後の機械加工指示の有無」の3点をチェックするだけで、適切なカテゴリを迷わず選択できるようになります。

正しいカテゴリで見積もりを依頼することで、差し戻しによる時間ロスを防ぎ、スムーズかつスピーディな部品調達が可能になります。ぜひ今回の基準をご活用いただき、メビーマーケットプレイスでの見積もりをご依頼ください。

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